6月のとある日の早朝、門司港駅に来ています。
門司港駅は明治24年開業しました。明治31年に本州との間に連絡船が就航(当初は徳山まで、明治34年からは山陽本線の延伸開業により下関まで)、以来、九州の玄関口として機能して来ました。
昭和17年、関門トンネルの開通により九州の玄関口としての機能は門司に譲りました。
なお開業時より、現在の門司港駅は「門司駅」、現在の門司駅は「大里駅」と称していました。関門トンネルの開通後に現行の駅名に改称されています。
現在の駅舎は大正3年に完成、平成24年から大規模な修理を行い平成30年完了、現在は門司港地区全体を観光地化した「門司港レトロ」の玄関口となっています。
駅舎内
写真左手に昔の切符売り場、右手に手・小荷物窓口が再現されています。
旧一・二等待合室、現在はみどりの窓口と観光案内所が入っています。
こちらは旧三等待合室、現在はスターバックスコーヒー店となっています。
2階へと上がる階段。
開業当時は2階に貴賓室と「みかど食堂」があったそうです。
現在は貴賓室が再現されて見学ができ、またレストランが当時の名称で営業しています。
ただし今はまだ早朝のため閉鎖されており上ることはできません。
「関門連絡船通路跡」
現在はコンクリートでふさがれてそこに船の壁画が描かれています。
昔、ここから地下道を通って港まで通路が通っていました。
新幹線も飛行機もない時代、山陽本線で下関まで列車で来た旅人は連絡線で九州に上陸し、この通路を通ってきて再び列車に乗り換えて目的地に向かったわけですね。
では、改札口から中に入ります。
門司港駅は頭端式の構造で、構内は櫛型ホームとなっています。
今日、ぼくが所持しているのは「旅名人の九州満喫きっぷ」
これは九州島内のJR・私鉄の全路線が乗り降り自由となるフリー乗車券です。ただし使えるのは普通列車のみ、JR特急は別に特急料金を払っても乗車できません(料金不要の西鉄特急は乗車可)
価格11,000円、有効期間は購入日より3か月間で、期間内の3日間利用できます。利用日は連続している必要はありません。
改札口でスタンプを押してもらって中に入ります。
青春18きっぷで入場するような感覚です。
改札正面には何やら様々なモニュメントが並んでいます。
鐘、0哩(マイル)記念碑、腕木信号機、蒸気機関車の動輪。
九州の鉄道起点を示す0哩記念碑
ホームの端にあるこちらは記念碑ではなく、現役の標識。
鹿児島本線の起点を示す0キロポストです。
門司港駅のホーム
そこに入ってきた、門司港7時59分発久留米行き快速列車。JR九州813系電車の9両編成。
3扉転換クロスシートの車内。
定刻、電車は発車します。
しばらく関門海峡を見ながら走り
列車はコンテナが積み重ねられた北九州貨物ターミナルの横を通り、
小倉駅に到着します。
門司より起こる九州の
鐵道線路をはる╱╲‶ と
ゆけば大里の里すぎて
こゝぞ小倉と人はよぶ
最初に申し上げた通り、鉄道唱歌出版当時の「門司」は現在の門司港、「大里」は現在の門司になります。
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