沼津駅で乗り換えます。14時36分発、浜松行き鈍行列車。
車両はステンレス車体に湘南色の帯をまいた211系電車。国鉄末期に製造された電車です。
オールロングシートの車内。なんか見慣れた光景だな・・
と思ったら、九州を走る415系1500番台車とほとんど同じだ。
同時期に国鉄が製造したものだしね。
再び富士山を見ながら走り
富士川を渡ります
鳥の羽音におどろきし
平家の話は昔にて
今は汽車行く富士川を
下るは身延の歸り船
近代以前、川を利用した水運は重要な交通インフラでしたが、鉄道と自動車の発達により今はほとんど見られなくなっています。
♪ 汽車で渡りて川船を 見ていた話は昔にて 今は電車の富士川を 下るは静かな川面のみ~
そして海側の車窓後方に見える富士山と別れていきます。
ぼくが昔、高校生のころ、三扉セミクロス非冷房の電車に乗って、海側のボックスの窓を開けて東京方面に向かっていると、いきなり前方に富士山が現れてびっくりしました。「え?こっち海側だよね!」と。
やがて清水を過ぎ、静岡鉄道の線路と並行して進みます。
世に名も高き興津鯛
鐘の音ひゞく清見寺
清水につゞく江尻より
ゆけば程なき久能山
美保の松原田子の浦
さかさにうつる富士の峯を
波にながむる船人は
夏も冬とや思ふらん
静岡駅
駿州一の大都會
靜岡いでゝ阿部川を
わたればこゝぞ宇津の谷の
山きりぬきし洞の道
そして焼津着、15時54分。ここで降ります。
221系電車、外観もよくみれば、塗り分けは違えど415系1500番台にそっくりだ。
鞘より抜けておのづから
草なぎはらひし御劍の
御威は千代に燃ゆる火の
燒津の原はこゝなれや
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