572.1kmを170円で乗った話 3
後藤寺線にはどういうわけか、朝に一本だけ快速列車が走っています。
途中ノンストップで、始発駅の新飯塚を出ると次が終点の田川後藤寺という、不思議な列車です。
筑豊本線から分かれて進んでいきます。
むかし、産炭地の筑豊地区には、石炭運搬のための路線が網の目のように張り巡らされていました。
エネルギ源が石炭から石油に変わってからは閑散路線となり、国鉄末期には赤字の元凶として目の敵にされ次々と廃止、また第三セクターの平成筑豊鉄道に移管されていきました。
そんな中、後藤寺線は筑豊本線の支線の中で唯一、JRの路線として生き残りました。
途中駅を通過していきます
そして石灰石の船尾鉱山
むかしはここから産出する石灰石を運ぶ貨物列車が後藤寺線にも多数運転されていました。
(というより後藤寺線の一部区間は石灰石を運搬する目的で作られたもので、運営していた国有化前の鉄道会社は、その名も「産業セメント鉄道」といいました)
周囲は石灰石で真っ白になっています。
各駅に停まる鈍行列車が約21分で走ってますから、やはり駅を飛ばした分少しだけ早いです。
とはいえ、この短い区間でその差5分程度・・・快速列車を片道一本だけ設定する意味は何なんだろう・・・
かつては石炭列車が行きかった田川後藤寺駅の広い構内
真ん中にある小さなホームは平成筑豊鉄道の乗り場です。
降りたホームに入ってきた、小倉から来た8時33分発の添田行き、日田彦山線の鈍行列車。
こちらに乗り換えます。
40系気動車の2両編成。
車内はボックスシートがいくつか撤去されロングシートが増設されていました。
この先の日田彦山線は平成29年の水害以来ずっと不通となっており、この先代行バスの運行となっています。
ワンマンの運転士さんにSUGOCAカードを見せて
「バスに乗り換えて久留米まで行きます」と言って降りました。
本当は久留米からまだ先に乗り続けるのですが、それ言ったらややこしいし、ここでそこまで馬鹿正直に申告する必要もないでしょう。
ここもかつて石炭列車が行きかっていた名残で広い駅構内はがらんとしてます。
ICカードで乗車中は途中下車できないのが原則ですが、ここではバスに乗り換えのため駅の外に出ざるを得ません。
駐車場を突っ切っていった奥に日田彦山線の代行バスが停まっていました。
≪572.1kmの行程≫
博多~(鹿児島本線)~原田~(筑豊本線)~新飯塚~(後藤寺線)~田川後藤寺~(日田彦山線)~添田~(代行バス)~夜明~(久大本線)~久留米~(鹿児島本線)~熊本~(豊肥本線)~大分~(日豊本線)~西小倉~【小倉】~西小倉~(鹿児島本線)~香椎~(香椎線)~長者原~(篠栗線)~吉塚
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