土讃線4227D 琴平~坪尻

 

 
 
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階段を渡って乗り換えます。9時6分発阿波池田行き、単行の気動車
 
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車内。JR四国によく見るクロスシートロングシートの対角線状配置。

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しばらく讃岐平野を走り


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だんだん四国山地に分け入っていきます。
そして県境のトンネルを抜け、香川県から徳島県に入ると、そこが今回の目的地・坪尻駅です。

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坪尻駅が見えてきました。しかし列車は止まりません。
坪尻駅はいまでは数少なくなったスイッチバック駅です。

スイッチバックとは列車が進行方向を変えて運転することを言い、普通に走っていた列車が突然に逆方向に走りだしたりするので、知らない旅行者などは「あれれ?」と思ったりします。

平地にあるもの(線路そのものが行き止まりになってて全列車が逆方向に進む石北本線遠軽駅、本線から支線に分岐する列車が逆方向に進む西鉄二日市駅など)もありますが、普通スイッチバック駅と言えば山岳路線にあるものを指します。

山岳路線のスイッチバックは勾配緩和のためにジグザグに進むもの(木次線出雲坂根駅など)と、地形の都合上ホームを作る用地を確保するために列車を引き込み線に入れるものがあり、坪尻駅は後者のタイプです。

蒸気機関車は力が弱く、特に勾配上に停まると上り坂を発車させるのは極めて困難でした。そのため駅を造る必要があるが地形上本線に平坦地を作れない、というときは、平坦地に引き込み線を作ってそこに列車を入れていました。
強力なモーターやエンジンを積んだ電車・気動車が走る現在では、手間のかかるスイッチバックは解消されていきその数を減らしていっています。

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ホームは写真右側の引き込み線上にあります。列車は左側の本線をいったん通過していきます。

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写真右奥に進む線路が本線、坪尻駅に停まらない特急列車と一部の鈍行列車はこの本線上をまっすぐ突っ走っていきます。
一方この列車は坪尻駅に停車するため、いったん左奥の引き込み線に入り、右手前のホームへと続く引き込み線に入っていきます。

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列車は左へと進み

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引き込み線上でいったん停車。ここでスイッチバックしてホームがある引き込み線へ向かいます。

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ここでワンマンの運転士さんは席を立ち、車内通路を移動して反対側の運転席に向かいます。
昔、機関車牽引の列車、また電車・気動車でも長編成列車では、最後尾の車掌と協力したり、作業員が乗りこんだりして、先頭部の運転士と連絡を取り合いながら逆方向に進んでいました。

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逆走した列車は今度はホームがある引き込み線に入り、停車します。9時40分着。

ホームにはどこから来たのか、若い女性客が3人ほど待っており、列車に乗りこみました。一方、この列車から降りたのはぼくと若い男性の二人。
乗車客はなく降車客はぼく一人、という状況を期待していたのだが、ここが「秘境駅」として認知された昨今、そうはいかないようです。

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坪尻駅に停車中の列車、引き込み線の先は行き止まりになってます。

昔訪れたときはいったん降りた列車の発車直前、運転士さんから「乗らないの?」と声をかけられたもんです。坪尻駅が「秘境駅」として半ば観光地化した今では、運転士さんも何事もなく列車を出発させました。
 
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列車は阿波池田へと去っていきました。
 
坪尻駅  へ続く
 
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