神話と古跡を訪ねて 13 / 青春18令和2年春紀行 4日目
松江のホテルで一夜を明かした二日目、今日からサブタイトルに「青春18令和2年春紀行」の文字が入ります。
しかし列車に乗るのはもう少し後、まずは松江市内を歩き
路地の入口には「売豆紀丁」と彫られた小さな石柱
路地を進んでいくとありました、目指していた「賣豆紀神社」(めずきじんじゃ)です。
朝日が照らす賣豆紀神社
賣豆紀神社の御祭神はシタテルヒメ。オオクニヌシの娘です。ワカヒコと結婚しました。
ワカヒコは国譲りの使者として高天原から遣わされた神です。しかしその使命を放棄し、オオクニヌシの娘シタテルヒメの婿になって、日本の国を自ら支配しようと画策しました。
そして高天原からの制裁を受け、殺されてしまいます。
手水舎
楼門をくぐり、境内へ
拝殿。
シタテルヒメの夫・ワカヒコが殺され、その葬儀の会場にシタテルヒメの同母兄のアジスキタカヒコネが弔問に訪れました。しかしアジスキタカヒコネはワカヒコにそっくりでした。
殺されたワカヒコの両親はアジスキタカヒコネにすがりつき「息子は死んでなかった」と喜びます。これに怒ったアジスキタカヒコネ、葬儀会場の喪家を斬り倒し、遠くに蹴飛ばして、飛び去って行ってしまいました。
蹴とばされた喪家が岐阜県美濃市の喪山になったと伝えられています。
残されたシタテルヒメは、ワカヒコの両親に歌で、さっきのは自分の兄だと伝えました。
天なるや 弟棚機の
項がせる 玉の御統
御統に 穴玉はや
み谷 二渡らす
阿遅志貴高日子根神ぞ
天にいる機織り娘が
首にかけておいでの玉飾り
その飾りの玉の穴を通り抜けるように
三つの谷を二股で渡っていった
アシシキタカヒコネの神なのです。
神社の解説によると、この歌が和歌の始祖とされているそうです。
「子宝いぬ」
「自分の干支の前に立ち親子いぬを撫でて安産・無事成長・子授けを祈念してください」だそうです。
「出雲大社遥拝所」
「病気平癒 諸災祓除の唐獅子灯篭」
「祈願時には銀紙を貼り、成就時には金紙を貼って報謝する」ということです。
奥には末社がひとつ
八幡様(応神天皇)もお稲荷さん(ウカノミタマ)も鹿島神社(タケミカヅチ)も、こんぴらさん(オオモノヌシ)も天神様(菅原道真)も、その他いろんな神様がみーんなこの小さなお社に同居しているらしい。
神様も随分窮屈なところに押し込められたものだな・・
賈豆紀神社本殿
境内の一角
御神木「たぶ」樹齢およそ350年だそうです。
その後神木の奥
左は特に説明はありませんが、五角柱にアマテラスはじめ五柱の神名を刻む「五神名地神塔」というもののようです。
(以前にも見たことはましたが何かよくわからず、今回このレポート執筆にあたり調べてみました)
では、ここらで賈豆紀神社の境内を後にして、門前の道路に戻ります。
賈豆紀神社
島根県雑賀町1663
電話0852-21-171
松江駅から徒歩15分
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