出雲大社 後編 令和3年8月

国引き神話の地を訪ねて 13

 

出雲大社にきています。

境内をぐるっと回って本殿の裏手にやってきました。

 

f:id:karibatakurou:20210912062108j:plain

「影古館」

 

f:id:karibatakurou:20210912065412j:plain

 

f:id:karibatakurou:20210912065516j:plain

境内の奥にひときわ高くそびえたつご本殿

 

 

f:id:karibatakurou:20210912065732j:plain

ここは本殿の西側

 

f:id:karibatakurou:20210912070011j:plain

オオクニヌシはこちら向きになってご鎮座されているそうです。

ここでも手を合わせます。

 

f:id:karibatakurou:20210912073348j:plain

本殿の手前にあるお社

 

f:id:karibatakurou:20210912073659j:plain

「神魂御子神社」ご祭神はタキリヒメ

 

タキリヒメは宗像三女伸の長女で、宗像大社沖津宮に鎮座されています。オオクニヌシとの間にアジスキタカヒコネとシタテルヒメをもうけました。

 

シタテルヒメ高天原から国譲りの使者として降りてきたワカヒコを婿に迎えました。しかし、これはすなわちワカヒコにとっては高天原への裏切りでした。ワカヒコは高天原からの制裁を受け誅殺されます。

 

ワカヒコの葬儀の場に現れたのがアジスキタカヒコネで、弔問に来たはずなのに暴れて喪屋を壊して蹴飛ばすという、はた迷惑な神として描かれています。

 

 

f:id:karibatakurou:20210912073932j:plain

末社が並んでいます。

 

f:id:karibatakurou:20210912075051j:plain

ホヒを祀る「氏社」

 

 

f:id:karibatakurou:20210912075349j:plain

ホヒはアマテラスの次男です。

 

ホヒも国譲りの使者としてオオクニヌシのもとに降りてきましたが、その使命を投げだしてオオクニヌシのもとで日本の国づくりに協力する道を選びました。

初代の出雲国造(いずものくにのみやつこ)となり、以後現代にいたるまでホヒの子孫が出雲国造として神事を担っています。

 

 

 

f:id:karibatakurou:20210912075721j:plain

こちらも「氏社」

ご祭神は「宮向宿祢命」、第17代の出雲国造で、第19允恭天皇から出雲姓を賜ったそうです。

 

 

f:id:karibatakurou:20210912075959j:plain

 

f:id:karibatakurou:20210912080204j:plain

「西十九社」

 

 

f:id:karibatakurou:20210912080414j:plain

旧暦の10月、全国の神様が出雲に集まり「神様サミット」が開かれます。このため10月は神がいなくなる月、「神無月」と言いますが、

この時神様が宿泊するホテルが十九社だそうです。

 

というわけで、本殿周りを一周してきました。

 

 

f:id:karibatakurou:20210912081329j:plain

 

 

 

f:id:karibatakurou:20210912081711j:plain

「ムスビの御神像」

オオクニヌシの前に「幸魂・奇魂」(さきみたま・くしみたま)が現れて、魂をいただく場面を表現しているそうです。

 

 

f:id:karibatakurou:20210912082112j:plain

 

f:id:karibatakurou:20210912082335j:plain

「縁結びの碑」だそうです。

 

f:id:karibatakurou:20210912082832j:plain

 

スサノオが支配する根の国。そこでオオクニヌシスサノオの娘スセリヒメと出会いました。オオクニヌシはスセリヒメを連れて日本に戻ってきます。

 

「二柱の神は、様々な試練をお互いの支えあいで見事に克服されつつ愛を育み深められ、夫婦の契りの盃を交わされて永遠の御縁を結ばれました。この尊い縁結びの御神蹟は、二柱の神がお示しになられた仲睦まじい夫婦の道として、幾世を超えて今の世に語り継がれています。」

 

それはいいことだけど・・・因幡の白兎が縁を取り持ったヤガミヒメはどうなったの・・・?

 

f:id:karibatakurou:20210914112056j:plain

 

古事記によると・・・

 

オオクニヌシはスセリヒメを正妻として迎え入れ、ヤガミヒメは「2号さん」の立場に甘んじなければならないのでした。

しかもスセリヒメはとても嫉妬深く、ヤガミヒメにもつらく当たります。こんな境遇に嫌気がさしたヤガミヒメは、嫌気がさして生まれた子を置いて因幡に帰ってしまったのでした・・・

 

・・・これが「因幡の白兎」のお話の結末なんです・

 

さらにオオクニヌシは古志の国(北陸地方)のヌナカワヒメも嫁に迎え入れ、これに嫉妬したスセリヒメは夫のオオクニヌシを攻め立てます。うんざりしたオオクニヌシがほとぼりが冷めるまで大和の国に行こうとすると、これを察したスセリビメが現れ・・・

 

・・・怒られるかと思いきや、スセリヒメはお酒を差し出し、涙を流しています。この姿に心を打たれたオオクニヌシは、逃亡を思いとどまり、「うきゆひ為て、うながけりて、今に至るまで鎮まり坐す」

で、ここでやっと、めでたしめでたしとなりました。

 

f:id:karibatakurou:20210912082832j:plain

しかしこの案内板には、途中がすっ飛ばされて結論しか書いてないんで、何があったのかさっぱりわからない。

 

世の中には

「白兎の導きで因幡の姫様はオオクニヌシと巡り合い、幸せに暮らしました」

と思い込んでる方も多いのではなかろうか・・・

 

 

オオクニヌシは縁結びの神様として知られていますが

ヤガミヒメは逃げるように実家に帰り、スセリヒメは浮気性の夫に振り回され・・・

 

日本の神様なんて、こんなもんなんです。

 

 

f:id:karibatakurou:20210912083532j:plain

 

で、外に出てきました。

出雲大社連絡所停留所」まで戻ってきました。

 

f:id:karibatakurou:20210912083710j:plain

そこに、駐機場に停まっていたバスがやってきました。

島根ワイナリーを経由して出雲市駅方面に向かうバスです。

 

 

f:id:karibatakurou:20210912084230j:plain

出雲大社とJR出雲市駅を結ぶバスは30分おきに出てますが、出雲ワイナリーを経由するバスは2時間に一本です。

 

別に狙っていたわけではないが、たまたまこれが来たのでバスに乗って

 

 

f:id:karibatakurou:20210912084440j:plain

島根ワイナリーに入りました。

バスは敷地内に入って停車します。

 

f:id:karibatakurou:20210912084739j:plain

JR出雲市駅のほうへ向かっていくバスを見送ります。

 

前<<<  出雲大社 前編 令和3年8月 - カリバ旅行記

次>>>  島根ワイナリー 令和3年8月 - カリバ旅行記

 

 

 

施設名 出雲大社
所在地 島根県出雲市大社町杵築東195
電話 0853-53-3100
FAX 0853-53-2515
営業時間  
定休日  
料金 境内無料
交通 ☆JR出雲市駅より一畑バス出雲大社・日御碕行きに乗車、出雲大社連絡所停留所下車すぐ
☆JR出雲市駅より一畑電車に乗車、川跡乗り換えで出雲大社前駅下車、徒歩5分
バリアフリー情報 ☆駐車場より境内まで舗装され、段差ほぼ無し。多目的トイレ有り。
駐車場

 

 

オオクニヌシの自伝≫

日本の統治権は天つ神に

 

古事記の話≫

国譲り、完結

 

≪過去レポート≫

 

平成31年1月 前編 後編

平成30年4月

 

≪タクロウ作成のサイト≫

鉄道唱歌の話
温泉の話
駅弁の話
古事記の話
古事記ゆかりの地を訪ねて

 

≪参考リンク≫

 

出雲大社