カリバ旅行記

狩場宅郎のカリバ旅行記。温泉、鉄道、路線バスなど。

八上姫公園

因幡姫神を訪ねて 4

 

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 さて、賈沼神社の隣

 

 

 

 

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「八上姫公園」が整備されています。

  

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「八上姫公園内には神話をわかりやすく解説した紙芝居石碑があり」

「川をへだてた対岸には八上姫の墓と言われる嶽古墳(前方後円墳)が鎮座し」

だそうです。 

 

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 川向の山にある「嶽古墳」

 

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 この山のどこかに、ヤガミヒメの墓と言われた嶽古墳があるんですね

 

 

 

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 散策路を奥に進んでいってみます。

 

散策路脇にいくつもの石碑が立っています

 

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 紙芝居「八神姫の小径」

 

平成元年に河原町商工会青年部・婦人部が制作した創作紙芝居「八神姫~今よみがえる古代のロマン」を再現したもの、だそうな

 

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 一つの石碑に絵とストーリーがセットになって埋め込まれています。紙芝居を語るときの表裏、と言った感じです。

 

1・八上の里に八上姫というとても美しくきれいなお姫様が住んでいました

 

以下、ストーリーの部分は省略して絵と話の概要だけ載せます。 

 

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 2・八上姫がうさぎや小鳥たちと花を積んでいると、白うさぎが「海まで遊びに行ってきます」と言って川を下っていきました

 

 

 

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 あずまやの横を通って進んでいきます。

散策路は奥の方でループを描いて元のところに戻るようです。

 

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3・出雲の国ではヤソガミ(八十神、オオクニヌシの異母兄)が八神姫に求婚に出かけようとしていた。ヤソガミはオオクニヌシに荷物の入った袋を背負わせ、オオクニヌシは一番後ろからついていった。

 

ちなみにオオクニヌシ大国主)は後に日本の支配者となってからの名で、この時点では本来オオナムヂです。わかりやすくするため童話などでは最初からオオクニヌシの名で登場することが多いようです。

 

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そしてオオクニヌシとうさぎの出会いのシーンですが、木の枝で隠れてしまってました。

 

4 白うさぎはサメにいたずらをして皮を剥がれ、さらにヤソガミにでたらめを教えられて海の塩が体に沁みて苦しんでいた。

オオクニヌシは真水で身体を洗いガマの穂を敷いてくるまればよいと教え、その通りにしたうさぎは元の白兎に戻りました

 

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5 オオクニヌシが「ヤソガミのお供で八神姫のところに行くのです」というと、助けられたうさぎは少し考えて「あとでね、さようなら」と一目散に去っていきました。

 

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6 オオクニヌシが担いでいる袋がボロボロになっているのを見て、村人が新しい袋と交換してくれた。オオクニヌシは喜んでこの地を「布袋」となづけた。

 

この話は古事記にはありません、地元の地名伝承説話でしょうね。

ここまで乗ってきた日ノ丸バスに「布袋」という停留所がありました。

 

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 7 オオクニヌシが千代の河原で袋を降ろして休んでいると、娘が水浴びをしてました。その姿はきらきらとまばゆいばかりでした。

 

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8 ヤソガミたちは八上姫に求婚しましたが、そこに遅れてやってきたオオクニヌシ

オオクニヌシは川で浴びをしていた娘が八上姫だったと気が付きました。

八上姫は「わたしが望む方はオオクニヌシさまです」と言いました。八上姫は白うさぎから海辺の出来事を聞いていたのでした。

 

うさぎは古事記ではヤガミヒメとの接点はありません。

しかし、うさぎが「袋を担いでいてもヤガミヒメはオオナムヂ(オオクニヌシ)と結婚します」と予言したことの整合性を持たせるため「うさぎはヤガミヒメが飼っていた」というふうに設定している物語もいくつか見受けられます。

 

 

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9 ヤソガミはオオクニヌシをねたんで殺そうとした。

 八神姫とオオクニヌシが連れ立って歩いているところに、大きな岩を落とした。オオクニヌシヤガミヒメを守ろうとして岩を受け止め、岩に押しつぶされてしまった。

 

古事記では伯耆の手間山での話となっていて、そこにヤガミヒメは出てきませんね。

 

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10 ヤガミヒメオオクニヌシが助かるよう天に祈りました。

すると「祈りは届いた。オオクニヌシは新しい国づくりをするがよい。その選ばれしもののしるしとして剣を授けよう」と天の声が聞こえました。

 

古事記ではヤガミヒメではなく、オオクニヌシの母サシクニワカヒメ高天原に昇ってカミムスビの神にお願いしたことになっています。

 

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 11 元気になったオオクニヌシに、ヤガミヒメは天から授かった剣を渡しました。

 

こんな話も古事記にはありませんね。タカクラジと神武天皇の話をヒントに創作したのかな?

 

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12 オオクニヌシに一斉に襲い掛かるヤソガミたち。オオクニヌシが剣を一振りすると、不思議な光を放ちヤソガミたちは倒れていきました。

 

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13 オオクニヌシと八神姫は結婚の約束をし、村人や動物たちは心から祝福しました。(完)

 

👏拍手~パチパチパチ~

 めでたしめでたし

 

・・・とはならず、本来の古事記の話では、ヤガミヒメオオクニヌシと離婚・・とゆーか逃げだしてきて実家に帰ってしまうのは、これまでたびたび述べてきたとおりです。

 

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一通り公園を散策し、賈沼神社の横に架かる橋を渡って千代川の対岸に渡ってみます。

 

 

 

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 この山のどこかにヤガミヒメの墓と伝えられる嶽古墳があるはずなのですが、

その場所は見つけられませんでした。

 

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 では、ヤガミヒメの里を後にしてもと来た道を戻ります。

 

 八上姫公園

 鳥取県鳥取市河原町曳田

電話0858-76-3115(鳥取市河原町総合支所 産業建設課)

日ノ丸バス 鳥取駅バスセンター9番ホームより智頭行に乗車約25分「河原支所前」下車徒歩30分

駐車場 有

 

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鳥取市 八上姫公園