カリバ旅行記

狩場宅郎のカリバ旅行記。温泉、鉄道、路線バスなど。

比翼塚

伊予国を行く 25

 

愛媛県松山市、カルとソトオリを祀る軽之神社を参詣してきました

 

カルとソトオリの墓と伝わる比翼塚に向かって歩いていきます

2人は第19代允恭天皇の子で、同母の兄妹です

 

カル(木梨之軽太子/きなしのかるのみこ)は皇太子として次期天皇になる立場にありました。

また、ソトオリは名を軽大郎女(かるのおおいつらめ)といいますが、あまりの美しさに光が服を通して出ているようだというので衣通郎女(そとおりのいつらめ)とも呼ばれていました

 

しかしこの二人は兄妹で恋に落ちてしまいました。兄妹で愛し合うことは、当時であってもタブーとされていました

このことが朝廷に知れ渡るとカルは朝廷に反乱を企て、捕らえられて伊予の湯(道後温泉)に流されました

 

都に残されたソトオリはカルを追って伊予までたどり着き、そこでカルとともに自害して果てたといいます

 

(以上は古事記の話で、日本書紀では伊予に流されたのはソトオリの方で、カルは都で自決したことになっています)

 

 

この石段の上のようです

 

登ってみました

歌碑のようです

 

カルとソトオリの歌が彫ってあります

 

 天飛ぶ 鳥も使ぞ 鶴が音の 聞えむ時は 我が名問はさね

 

伊予に流されるときに詠んだカルの歌です。

「天を飛ぶ鳥も伝言の使者なのだよ。鶴の声が聞こえたときは、わたしの名を告げその近況を尋ねてくれよ・・・」

 

 君が行き 日長くなりぬ 山たづの 迎えに行かむ 待つには待たじ

 

カルを追って伊予に行くソトオリが詠んだ歌です

「あなたが行って長い日がたちました。今から迎えに行きます。もう待つに待ちきれません」

 

これらの歌は古事記に記載されています

 

歌碑の隣に石塔がふたつ

これが比翼塚ですね

 

カルとソトオリが眠る比翼塚

 

 

今では兄妹仲良くここに眠っているのでしょうか


なお、四国中央市東宮山古墳もカルの墓と伝えられています

 

比翼塚を離れて、伊予鉄バスの姫原停留所まで歩いてきました

 

「姫原」という地名もソトオリに由来しているのだそうです

 

そこに松山市内から走ってきた、北条行きのバスに乗り込みます

 

姫原を出て約10分、

 

内宮停留所で降りました

 

北条氏に向かって走っていくバスを見送ります

施設名 比翼塚
所在地 愛媛県松山市姫原1丁目4-1
電話  
FAX  
営業時間  
定休日  
料金 無料
交通 伊予鉄道松山市駅より伊予鉄バス北条線 姫原下車徒歩15分
バリアフリー情報  
 
駐車場

 令和5年9月現在

 

 

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