山代・大和 古事記の旅 1 / 青春18令和元・2年冬紀行 5日目
二泊したアズガーデン日本橋ホテルを朝5時前にチェックアウトし、 早朝のJR難波駅までやってきました。
今朝は怪しげなマッサージ屋さんから声かけられることはなかった。
5時10分発の始発電車、奈良行きの鈍行。昨年夏にも乗った列車です。
まずはこれで奈良へ向かいます。
今回、2泊3日の関西の旅、今日が最終日です。
昨日の和歌山行きではICカードの普通運賃で往復しましたので、青春18きっぷこの冬の旅も今日が5日目、最終日となります。
電車は暗い中を走り、奈良駅で乗り換えて木津駅で降ります。
まだ暗い木津駅、時刻は6時25分ごろ
今回サブタイトルを「山代・大和古事記の旅」としましたが、ここは山代の国、ここから弊羅坂神社(へらさかじんじゃ)を目指して歩いていきます。
くらいなか、携帯電話の地図を見ながら歩き、JRのガードをくぐります。
歩いていくうち、だんだん明るくなってきました。
この通り、奈良のほうへ続いています。これが古事記に出てくる「幣羅坂」なのだろうか・・
「幣羅坂」とは、山代の国にある坂道、と古事記に記述があります。
坂を上り切ったところに何やら仏式のお堂があり、その横に参道らしき石段があります。
これが幣羅坂神社の入り口なのだろうか。
もう少し先に進んでみますと
壊れた廃屋があり、その先にまた参道らしき石段と赤い鳥居。
こちらのほうは入り口横に石碑が立っています。
石碑には「幣羅坂出會旧趾」「幣羅坂神社」と彫ってあります。
ここが古事記に出てくる幣羅坂のようです。
日本神話
時は第10代崇神天皇の御代、天皇は各地に軍を派遣し、まだ天皇の支配が及んでいない豪族を自分の支配下に置いていった。
そして越の国に、自分の伯父にあたるオオビコを将軍として軍を派遣した時のことだった。
山代の幣羅坂に、一人の少女が立っていた。
オオビコが進軍しているとき、すれ違いざまにその少女はつぶやいた。
「ミマキイリビコは、自分の命を狙おうとしている者が宮殿に出入りしているのも知らないで・・かわいそうね、ミマキイリビコは・・・」
ミマキイリビコというのは天皇の御名である。オオビコは少女に問うた。
「おい、お前、それはどういう意味だ!?」
少女は
「わたくしは何も言いません」
それだけ言うと、少女はたちまちその場から消えてしまった。
オオビコは直ちに引き返し、天皇にこの出来事を報告した。天皇は「これは異母兄のタケハニヤスが反乱を起こそうとしている前兆に違いない」と、直ちにオオビコを討伐に向かわせた。
ここは皇軍の将軍オオビコと、神の使い(あるいは神そのもの)である少女との「幣羅坂での出会いの旧趾」なんですね。
オオビコは直ちにタケハニヤスの討伐に向かい、今まさに朝廷に攻め込もうとしていたタケハニヤス軍は敗走します。
この時兵士が苦しさのあまり脱糞し、袴が糞だらけになったところが糞袴(クソバカマ)、今の樟葉(くずは)。
兵士の死体を放り捨てたところが波布理曽能(ホオリソノ)、今の祝園(ほうその)だそうです。
(樟葉や祝園にお住いの皆様、気を悪くしないでください、神話による伝承ですから・・)
石段を登って境内へ。
手水舎
神社なのに、なぜか梵鐘がある。
神仏混交の時代の名残だろうか。
拝殿で手を合わせます。
ところで、境内をくまなく探し回ったのですが、この神社の由緒や御祭神を解説した案内板のようなものは見つられませんでした。参道入り口にあった石碑の「幣羅坂出會旧趾」と彫ってある7文字だけが、古事記とのかかわりを示す唯一のもののようです。
ちなみに御祭神は大昆古命(オオビコ)と、天津少女命だそうです。
奥の本殿
その奥に何やら小径が続いてます。
杜の中を歩いていくと
幣羅坂神社の摂末社のようです。
手前の石柱には「八坂神社」と彫ってあります。八坂神社ということは、スサノオを祀ってるんでしょうね。
その奥には「北野神社」
御祭神はわかりません。
その奥はグラウンドになってました。
また別の小径を進んでいきますと
「多度神社」だそうです。
摂末社はこれで終わりのようなので、元の幣羅坂神社の境内に戻ってきました。
帰り道、表参道が二手に分かれています。
右側がここまで登ってきた道、こちらが正面参道のようです。
左側は、最初に見たお堂の横に出る道のようです。帰りはこちらから降りていきます。
石段を下りてきました。
参道を降りたところの隣、
「念仏石」だそうです。
お堂の中には大きな岩。
なんかよ―わからんが、法然上人にかかわる伝承があるようです。
で、またもとの木津駅に戻ってきました。
施設名 | 幣羅坂神社 |
所在地 | 京都府木津川市市坂幣羅坂100 |
電話 | |
開園時間 | |
料金 | |
交通 | ☆JR木津駅より徒歩20分 |
駐車場 | 無 |
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