陸奥国を行く 4
同じく聖武天皇の詔によりたてられた国分寺の跡まで歩いて来ました
復元された「天平回廊」
天平回廊
その天平回廊の先にある「陸奥国分寺・国分尼寺跡ガイダンス施設」
入場無料です
中に入ります
受付を済ませて展示室へ
陸奥国分寺跡の平面図
天平13年(741年)、仏教により国を治めるために聖武天皇の詔により全国に建てられたのが国分寺・国分尼寺です
国分寺・国分尼寺の伽藍配置は塔が回廊の外にあるか内にあるかで2種類に分かれるそうです
陸奥国分寺は回廊の外に配置されています
出土した土器ですね
いろんな文字が墨書されたり刻書されています
創建期の瓦
赤色塗料が付着しているそうです
多くの国分寺は国府から4km以内にあるのに対し、陸奥国分寺は国府がある多賀城から10km以上離れています
パネルには「陸奥国固有の理由があったと考えられます」と書いてありますが、その理由が何かまでは記されていません
瓦は北方3kmにある台原・小田原窯跡群から運ばれてきました
七重塔は底辺10m四方、高さ57mと推定されています
国分寺から700mのところに古墳時代の首長墳と考えられる法領塚古墳があります
古墳祭祀は8世紀になっても続けられていましたが、国分寺・国分尼寺の建立後は仏教信仰に移行し古墳祭祀は終焉を迎えました
創建時の瓦
貞観11年(869年)5月26日、陸奥国で大地震があり、地震と津波により大きな被害がありました
陸奥国分寺跡の発掘調査や文献資料から、朝廷や陸奥国が行った復旧復興策がわかるそうです
朝廷は貞観11年9月6日に造営事業に実績のあった紀春枝(きのはるえだ)を検陸奥国地震使(むつのくにのじしんをけみするつかい)として派遣します
朝廷は貞観11年10月13日、陸奥国司に対し、被災し困窮する人民への救済について指示しています
こうした人々にとって、陸奥国分寺において建物の瓦が吹き替えられ鮮やかな彩色が施されていくことが復旧復興の支えになったと思われる、そうです
復興に当たり、与兵衛沼窯跡では新羅の瓦と類似する棟平瓦が作られ、国内には出土例のない瓦であることから新羅人の関与が考えられています
「与兵衛沼窯跡」からの出土物
復興期の平瓦
施設名 | 史跡陸奥国分・国分尼寺ガイダンス施設 |
所在地 | 宮城県仙台市若林区木ノ下2丁目5-1 |
電話 | 022-214-8893(仙台市教育局文化財課) |
FAX | |
営業時間 | 9:00~17:00(入館16:45まで) |
定休日 | 年中無休 |
料金 | 無料 |
交通 | 仙台市営地下鉄 東西線 薬師堂駅より徒歩5分 |
バリアフリー情報 | 天平回廊側にスロープ有、館内段差無、多目的トイレ有 |
駐車場 | 有 |
令和5年7月現在
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