宮崎県西都市の銀鏡神社(しろみじんじゃ)に来ています。
鳥居をくぐり、細い石段を登っていきます。
銀鏡神社はイワナガヒメを祀ってあります。
イワナガヒメは天孫ニニギの后となったコノハナサクヤビメの姉です。コノハナサクヤビメと一緒にニニギのもとに輿入れしました。しかし容姿が醜かったイワナガヒメをニニギは拒絶します。
その夜、イワナガヒメが改めて鏡を見ると、そこにはあたかも龍のような醜い自分の姿が映っていました。嘆き悲しんだイワナガヒメは、鏡を投げました。鏡は龍房山の木に引っ掛かり、辺りを昼間のように明るく照らした、と云います。
この鏡が銀鏡神社の御神体として祀ってあります。
天孫ニニギがコノハナサクヤヒメだけをめとりイワナガヒメを帰したとき、二人の女神の父親であるオオヤマツミは
「天の御子の御代は木の花のごとく栄えるが、そのお命は木の花のように短くなるだろう。岩のような長寿を願って送り出したイワナガヒメを帰したのだから」
と言いました。
この時から皇室の方々は天つ神の子孫であっても短い限られた命となったそうです。
銀鏡神社の拝殿
ご祭神はイワナガヒメ、オオヤマツミのほかに懐良親王(かねよししんのう)も祀ってあります。
懐良親王は後醍醐天皇の皇子で、建武の新政が崩壊した後、九州で南朝を盛り返そうと策を練っていたそうです。この地にも訪れたという伝説があるようです。
平成27年に竣工した真新しい拝殿。
手を合わせます。
奥の本殿は明治25年改築のものだそうです。
ここにイワナガヒメが姿を映した鏡が鎮座されているのでしょうね。
本殿の裏手には「御神木」があるそうです。
見上げてみると、ここも上屋根に護られて木の幹が横たわっていました。
かつては社殿が無く、住民は龍房山の古木を神木として遥拝していたそうです。
その神木でしょうか。
あるいは、イワナガヒメが投げた鏡が引っ掛かったという木なのか。
さらにこれも上屋根に護られて末社が並んでいました。
上屋根の下に小さな社殿が4つ
右から山宮社、若宮社、八幡社、矢村社だそうです。
境内に建っている石碑
境内の一角に、来た道とは別の参道が伸びています。
そこにも小ぶりな手水舎があり
参道を降りていくと
そこの鳥居の横にも「猿田彦大神」が道を守っていました。
鳥居を抜けると、そこは広場になっていました。
広場の奥にいくつかの建物が並んでいます。
施設名 | 銀鏡神社(しろみじんじゃ) |
所在地 | 宮崎県西都市銀鏡492 |
電話 | 0983-46-2123 |
営業時間 | |
定休日 | |
料金 | 境内無料 |
交通 | 公共交通機関での参詣は現実的には不可能。最寄りの宮崎交通一ノ瀬停留所からは約9km離れ、歩くと二時間はかかると思われる。銀鏡神社前までコミュニティバスが通じてはいるが、朝の上り一本、夕方の下り一本のみで日帰りの参詣には使えない。 |
駐車場 | 有 |
前<<< 銀鏡神社 前編 - カリバ旅行記
次>>> 銀鏡神社 後編 - カリバ旅行記
≪ニニギの自伝≫
≪タクロウ作成のサイト≫
鉄道唱歌の話
温泉の話
駅弁の話
古事記の話
古事記ゆかりの地を訪ねて