薩摩半島紀行 5
鹿児島南さつま市の竹屋神社(たかやじんじゃ)に来ています
竹屋神社は天孫ニニギの御子である三兄弟が育った笠沙宮の跡なんだそうです
日本書紀によると、天孫二ニギは高千穂峯に降臨したのち、吾田長屋笠狭之碕(あたのながやのかささのみさき)に入り、国つ神の助言でそこにとどまったと記述してあります。
吾田長屋笠狭之碕はここから程近い野間半島だといわれています。
ニニギは后のコノハナサクヤヒメが妊娠したとき「お前それは不倫相手の子だろう!」と言い放ちました
これにキレたコノハナサクヤヒメは「ならば証明してみせましょう!天の御子の子なら無事に生まれてくるでしょう」というと、小屋に入って入り口を土で塗り固めて火を放ちました
そして無事に三つ子が生まれ、その子たちが二ニギの子であることが証明されました
燃え盛る火の中で生まれたのがホデリ・ホスセリ・ホオリの3兄弟です
ホデリ(日照命)は火が盛んに燃え盛っている時に産まれた子を表し、後に海幸山幸の神話で活躍する海幸彦となります
ホスセリ(火須勢命)は火が盛りを過ぎたころ生まれたことを表します
ホオリ(火遠理命)は火が鎮まったころ生まれたことを表し、後の海幸山幸の神話で活躍する山幸彦となります
元禄5年(1692年)の灯篭
江戸時代、犬公方の徳川綱吉の治世のころですね
参道右側
昔「門守神社」というのがここにあったそうです
参道左側
参道の左右を角守神社が守っていたのですね
御祭神の「善進王」は豊玉彦命の隋神だそうですが、よくわかりません
豊玉彦とはホオリ(山幸彦)の后トヨタマヒメの父である、海の神ワダツミのことかと思われます
御祭神はホデリ・ホスセリ・ホオリの3兄弟と、ホオリの后トヨタマヒメですね
なんかようわからんが、御祭神の三兄弟の母であるコノハナサクヤビメは酒の神であり、ホデリ・ホスセリ・ホオリの三兄弟が生まれる過程は焼酎の蒸留過程をあらわしているそうな
そして高屋神社は今では「焼酎の神」とされているそうです
拝殿正面の石段を上ると、
左右に手水舎がありました
しかし右側の手水は使われていないようです
左側の手水
水栓があり、柄杓もありました
拝殿の左右に何やら像が置いて有ります
これ、砂を固めて造ってありました
ご祭神のホオリ(山幸彦)だそうです
ヒコホホデミというのはホオリ(山幸彦)の別名です
左側
こちらは山幸彦の后、トヨタマヒメ
しかし砂だから、雨風ですぐに壊れてしまいそう
その度に造り直しているのだろうか
拝殿
手を合わせます
拝殿内部
そして拝殿奥には3つの本殿が並んでいます
向かって左の西宮
海幸彦ことホデリを祀って有ります
そしてひときわ立派な中央本宮
山幸彦ことホオリと、后のトヨタマヒメが鎮座されています
向かって右の西宮
ホスセリを祀って有ります
ホスセリは古事記には出生の記述のみで、その後の記述はありません
ホスセリを祀ってある神社も珍しいと思われます
施設名 | 竹屋神社 |
所在地 | 鹿児島県南さつま市加世田宮原2360 |
電話 | |
FAX | |
営業時間 | |
定休日 | |
料金 | 境内無料 |
交通 | ☆JR伊集院駅より鹿児島交通バス枕崎行きに乗車、加世田下車徒歩20分 ☆JR枕崎駅より鹿児島交通バス伊集院行きに乗車、加世田下車徒歩20分 (いずれも本数少ないので注意) |
バリアフリー情報 | 隣接の「たかやのやかた」の駐車場より境内へ入れるが、舗装はされていない
多目的トイレは「たかやのやかた」の外部に設置してある |
駐車場 | 有 |
令和5年6月現在
前<<< 竹屋神社 参道 - カリバ旅行記 (hatenablog.com)
次>>> 竹屋神社 境内社・磐境 - カリバ旅行記 (hatenablog.com)
≪姉妹ブログ≫
鉄道唱歌の話
古事記の話
≪拙ブログをテーマ別にまとめたサイト≫
温泉の話
駅弁の話
記紀ゆかりの地を訪ねて
小説古事記
古代史探訪
≪オモイカネの自伝≫
≪二ニギの自伝≫