武蔵国府跡 国司館地区

武蔵国を行く 19

 

東京都府中市に来ています

武蔵国総社である大国魂神社に参詣し、西門から境内の外に出ます

 

道路向かいにあるのが武蔵国国府跡の国司館地区

 

国司館というのは中央政府から派遣された国司が住む居宅のことです。

ただの居宅ではなく、国司が執務を行う場所でもありました

 

 

きれいに整備された歴史公園となっています

 

 

 

 

そしてここには、430年前には徳川家康の府中御殿も置かれていたそうです

 

 

 

 

公園の中央に国士館の模型が置かれています

 

国士館前には国庁に勤める役人(の人形)が集まっています

 

主殿跡

 

主殿は国司の生活の場であるとともに、様々な儀式や饗宴にもつかわれました

 

脇殿跡

 

 

国司とその従者らが生活や仕事で使用していた建物

主殿が東西に長いのに対し脇殿は南北に長く、この二つの建物とその前庭では、儀式や饗宴が行われていたと考えられます

 

付属建物

 

掘立式建物

生活用具や儀式・饗宴で使う備品を保管した建物と考えられます

 

 

関連建物

 

竪穴式建物

他の建物の営繕を行うための作業場と考えられます

 

大型円形土坑

 

すり鉢状の形状で直径約5.5m、深さ約3m

用途は不明ですが、食料貯蔵庫や氷室の可能性が想定されています

 

一旦、公園の外に出て、JR南武線府中本町駅に沿って伸びる歩道を歩いていくと、

 

 

そこに徳川家康が造った府中御殿の井戸があります

 

これが府中御殿の井戸の遺構のようです

 

引き返して再び国司館跡の公園に戻ります

公園入口にはプレハブの管理事務所が建っていますが、

 

武蔵国府スコープ」というのを管理事務所で貸し出しているようです

 

中に入って係員に申し出て、スコープを首から下げて耳にイヤホンをつけて出てきました

 

スコープをもって、公園内の各ポイントを回ると、スコープ越しに映像が見えてイヤホンから音声が聞こえるようになっています

 

第一のポイントは公園の中央にある国士舘の模型前でした

そこに行くと音声が流れ、スコープを見ると、空から俯瞰した当時の武蔵国府周辺の映像が流れてきました

今では高層建築が密集する関東平野ですが、当時は守屋田や畑の中に掘立や竪穴の建物がまばらに建つ風景が広がっていました。河川改修は全く行われていませんので、平野の中は大きな川が網目の様に入り組んで流れていました

 

次のポイントは国司館の主殿前

広場で輪になって蹴鞠を行っている貴族たちの映像が流れてきました

さらに主殿の中での宴の映像、貴族たちが車座になって酒を飲みかわし、「うかれめ」と呼ばれる女官が歌を詠んでいる映像が流れました

 

次のポイントに移動すると、場面は変わって400年前、徳川御殿の鷹狩の映像が流れてきました

さらに古代国府跡から近代の徳川御殿まで、発掘調査の過程が映像とともに解説されて終わりました

 

お借りしたスコープ

しかしまあ、近年の技術の発展はすごいな~

 

施設名  國司館と家康御殿史跡広場
所在地  東京都府中市本町1-14
電話  042-335-4487(府中市ふるさと文化財課)
FAX  042-360-4401(同上)
営業時間 9:00~17:00
定休日  12月9日~1月3日
料金 無料
交通 JR府中本町駅より徒歩5分
バリアフリー情報  
駐車場

  令和6年6月現在

 

 

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