九州北部では「かしわめし」と称する駅弁が販売されています。
「かしわ」というのは鶏肉のこと。ぼくは普通に「かしわ」とは鶏肉だと思っていましたが、実はこれ、九州や関西地方でしか通じないそうですね。最近知りました。
この「かしわ」を炊き込んだご飯が福岡の郷土料理の「かしわ飯」です。
この「かしわ飯」をベースに作られた駅弁が「かしわめし」です。
そのスタイルは、鶏のだしで炊いたご飯の上に細かく刻んだ鶏肉・錦糸卵・刻みのりを三色旗のようにトッピングしたものです。
どれも同じようなスタイルですが、実は駅ごとに製造業者が違っています。
それぞれを食べ比べてみるのも面白いかもしれません。
☆鳥栖駅・中央軒
鳥栖駅と新鳥栖駅では鳥栖市内に本社を置く「中央軒」がかしわめしを販売しています。大正2年に日本で初めて「かしわめし」を販売したそうです。
≪中央軒のかしわめし≫
折尾駅を中心に黒崎・赤間・福間・若松・直方などの各駅でかしわめしを販売しています。大正10年に駅弁販売を開始。当初「親子めし」として販売したが、「親殺し」に聞こえるため「かしわめし」に改名したそうです。
昔ながらの経木の弁当箱に包み紙がかけられたスタイルです。
≪東筑軒のかしわめし≫
☆小倉駅・北九州駅弁当
≪北九州駅弁当が販売する「小倉のかしわ飯」≫
☆博多駅・寿軒
寿軒は昔から博多駅でかしわめしを販売していた老舗でしたが、残念ながら現在は廃業しています。
≪寿軒のかしわめしの包み紙・消費期限に「02‐1‐20」とあるが、西暦2002年か平成2年か不明≫
現在、博多駅では前述の東筑軒と中央軒が製造したかしわめしが販売されています。
中央軒の「復刻版かしわめし」は本家の鳥栖駅にはなく、博多駅でしか販売されていないと思われます。
≪博多駅で販売されている「復刻版かしわめし」≫
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