「鉄道連絡船」を行く 4 / 青春18令和元年夏紀行 4日目
ではここからいよいよ、タイトルにもした「鉄道連絡船」の旅、始めます。
伊予鉄道で三津まで行き、防予フェリーで柳井港へ、そこからJRに乗り継いで下関に向かいます。
大きなビルが建っていますが、そのほとんどはデパート等の商業エリアで、伊予鉄道の旅客スペースはわずかです。
改札口に自動改札機はありませんが、ICカード読み取り機が並んでいます。
ただし使えるのは伊予鉄グループで発行している「ICい~カード」だけ、ぼくが所持している西鉄「nimoca」や、その他の交通系ICカードは使えません。
自動券売機で三津までの乗車券を購入し、有人改札へ。そこで乗車券にスタンプを捺印してもらうものと思ったら・・・
駅員さんの手元を見ると、スタンプではなくハサミ!
ハサミといっても文房具ではなく、切符に切れ込みを入れる改札鋏ですが、
これが今も残っているなんて!
お若い方はご存知ないかもしれませんが、昔は改札口を通るとき、切符にスタンプを押すのではなく、切符の端にハサミでパチンと切れ込みを入れていました。駅ごとにM字形とか楕円形とか凸形とか、いろんな形の切れ込みが切符に入ったものでした。
現在、鉄道会社によってはスタンプに「入鋏済」の文字が入っていたり、また間違えてスタンプを押したとき「誤入鋏」の小さな印が押されるのはその名残でしょう。
で、ここでも切符の端に切れ込みを入れるのかと思いきや・・・
ちょっと違って、切符の真ん中にパチンと小さな穴をあけました。
その入鋏後の乗車券。 駅改札口のハサミというより、車掌さんが使っていたハサミのような感じです。
これもお若い方はご存じないと思いますが、昔、車内で切符を車掌さんから購入するとき、今のようにレシートのような切符が出てくる携帯端末はありませんでした。
冊子になった切符の束から車掌さんは乗車駅、降車駅、金額、日付の各項目にパチン、パチンと穴をあけ、切り取って乗客に渡していました。
ホームに出てきました。
電車は15分間隔で運転しております。
待つほどもなくやってきた、高浜行の電車。これに乗って三津へ向かいます。
車内
ロングシートは運転台すぐ後ろまで伸びていて、そこが空いていたので座れました。
非貫通2枚窓の全面はとても見通し良い特等席です。
車両番号は3304、昭和58年、東急車両で製造。
調べてみると元京王電鉄を走っていた電車で、平成21年に伊予鉄道にやってきたそうです。
先ほど乗った市内電車よりは 新しいが、それでも現在の電車のスマートな運転台と比べるとレトロ感が漂います。
電車は市街地を走り
松山市の次、 大手町駅。「JRはお乗り換えです」と放送があります。ここはJR松山駅からはおよそ300mの距離にあります。
そしてこの大手町駅を出ますと
踏切です。
ここはさっき市内電車で通った、鉄道線と軌道線が平面交差している踏切です。
今度は鉄道線に乗って通ります。
踏切をゆっくり通過します。ガタン、ゴトンと振動と音が伝わってきます。
そして電車は郊外を走るようになります。
そうこうしているうちに松山市からはおおよそ15分、三津駅が近づいてきました。
三津着。ここで降りて港まで歩きます。
島式ホームから降りた先に出札・改札口が入った駅舎が建っていました。ここで真ん中にハサミが入った乗車券は回収されました。
そこから踏切を渡った先にもう一つ駅舎があります。
表側から見るとこんな感じ
平成21年、昭和初期に建てられた旧駅舎を模して新築されたものだそうです。
中には待合室と、こんなお店が入ってました。
では、港に向かって歩いていきます。
この通りを抜けていけば港です。
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