カリバ旅行記

狩場宅郎のカリバ旅行記。温泉、鉄道、路線バスなど。

長浜神社 前編

国引き神話の地を訪ねて 17

 

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出雲市西園町上長浜の長浜神社までやってきました。

 

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長浜神社は「薗の長浜」の近くにあり、国引き神話の主人公であるヤツカミヅオミヅノの神を祀ってあります。

ヤツカミヅオミヅノは出雲国風土記に記載されている神様です。

 

古事記に名前だけ出てくるオミヅヌの神と同一神と考えられています。オミヅヌはスサノオの4代目の子孫で、オオクニヌシの祖父に当たります。

 

 

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ヤツカミヅオミヅノは新羅の国から土地を引っ張ってきて出雲の国に編入しました。

その引張ってきた土地が昨日行った日御碕、引張った綱がこの近くにある「薗の長浜」、綱を結びつけた杭が「三瓶山」なんだそうです。

 

 

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ヤツカミヅオミヅノはその後、北門(きたど・隠岐諸島とされる)の佐伎(さき)から、同じく北門の良波から、また古志(こし・北陸地方)から、それぞれ合わせて計4回にわたり土地を引っ張ってきました。

現在の島根半島はこうして形成されたと云われています。

 

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参道が二手に分かれています。

左手は石段、右手は車が通れる道のようです。

 

左側の石段の道のほうに進んでいきます。

 

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出雲国風土記に記載されている地に建てられている標柱

 

 

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国を引っ張ってきた後、ヤツカミヅオミヅノは支えにしていた杖をつきたてて「おゑ」(おう、よくやった!)と叫びました。このためその地を「意宇」(おう)というようになりました。

 

出雲国庁跡の近くに「意宇の杜」が残っています。

 

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杖が用意してありました。

 

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鳥居があり、その左側に

 

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手水舎がありました

 

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右側にはやや小ぶりのとりいのおくに小さな末社

 

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右下の石柱には「荒神」と彫ってあります。
案内図を見ると「坂下荒神社」と載っています。

 

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さらに石段を登っていくと、神門が見えてきました。

 

 

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神門の奥に拝殿が見えます。

 

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拝殿

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手を合わせます。

 

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拝殿内部

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境内の一角

 

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主祭神は国を引いてきたヤツカミヅオミヅノ(八束水臣津野命)ですね。

 

フテミミ(布帝耳命)というのは古事記においてはスサノオの4代目の子孫、オミヅヌの妻として記載されています。オミヅヌとヤツカミヅオミヅノは同一神と考えられているので、ヤツカミヅオミヅノの妻の神ということになりますね。

すなわちオオクニヌシの祖母ということになります。

 

しかしこの案内板では、ヤツカミヅオミヅノとは別の神としてオミヅヌ(於美豆奴命)が記載されています。

長浜神社の社伝によると、オミヅヌはヤツカミヅオミヅノとフテミミの子として伝えられているそうです。

なんかややこしい・・・

 

 

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「弓掛の松」

 

豊臣秀吉朝鮮出兵の折、当社で戦勝祈願をしたそうです。

その時の使者、片桐且元が弓をかけた松だそうです。

 

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拝殿前にあった「厳藻かけ」

 

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海藻をお供えした「厳藻」が「出雲」の語源なんだそうです。

 

でも、出雲国風土記には、確かにヤツカミヅオミヅノが出雲の国の名のもとになったとは書いてあるのだが、その由来はちょっと異なってるのだが・・・

 

出雲国風土記には、ヤツカミヅオミヅノが「八雲たつ」と言ったので、「八雲立つ出雲の国」と言われるようになった、と記載してあります。

 

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これも境内にありましたが

 

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案内板の字がかすれていて、なんかよく分かりませんが・・・

 

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なんかこのろうそくを・・・

 

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ここに灯してから参拝するそうです。

 

火がいっぱい灯ったら、さぞかし龍が昇っていくようできれいでしょうね。

 

 

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ヤツカミヅオミヅノが鎮座されている本殿。

 

施設名 長浜神社
所在地 島根県出雲市西園町神長浜4258
電話 0853-28-0383
FAX 0853-28-0081
営業時間  
定休日  
料金 境内無料
交通 ☆JR出雲市駅よりスサノオ観光バス外園線に乗車約20分、長浜神社前停留所下車すぐ(本数少ないので注意)
☆JR出雲市駅より一畑バス小田線に乗車約20分、さざなみ学園前停留所下車徒歩25分(本数少ないので注意)
バリアフリー情報 山上の駐車場までクルマで行けて、そこから境内に入れる。段差はほぼ無いが、舗装はされていない。
身障者用トイレ無し。
駐車場

 

 

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長浜神社