ぼくは昔から青春18きっぷを愛用しています。若い頃はこれを使って日本の JR・私鉄線の完乗目指して列車に乗りまくっていました。
≪画像は発売価格改定前のもの、令和3年春の発売額は12,050円≫
青春18きっぷについての解説はネット上にいくつでもありますが、ちょっと自分でも書いてみたくなったので、できるだけわかりやすくまとめてみました。
1、基本
☆JRの普通・快速列車に自由に乗り降りできるフリー乗車券です。
☆「青春18」といっても年齢制限はなく誰でも使えます。
☆小学生以下でも使えますがこども用の発売はなく、おとなと同一料金になります。
☆春・夏・冬の各季節、学生の長期休暇に合わせて発売されます。
☆一枚で5回分使えます。一回分で一日の間、普通・快速列車に自由に乗り降りできます。
☆日付をまたぐ列車の場合、0時を過ぎて最初に停車する駅まで有効です。
☆連続して使う必要はありません。また複数人でも使えます。すなわち利用期間内であれば様々な組み合わせで使えます。例えば・・
・1人で4泊5日の旅行
・1人で2泊3日の旅行した後、日帰りで2回でかける
・1人で2泊3日の旅行した後、2人で日帰りで出かける
・1人で5回の日帰り旅行
・5人で1回の日帰り旅行
・3人で1回の1泊2日の旅行(一人分の片道乗車券だけ別途購入)
等々
2・発売・利用期間
☆春季
発売 2月20日から3月31日まで
利用 3月1日から4月10日まで
☆夏季
発売 7月1日から8月31日まで
利用 7月20日から9月10日まで
☆冬季
発売 12月1日から12月31日まで
利用 12月10日から翌年1月10日まで
上記は令和3年のものですが、毎年このスケジュールで発売されています。毎年2月初めにその年のスケジュールが発表されます。
3・値段
12,050円です。
すなわち一日当たり2410円ということになります。
JR九州の幹線であれば片道121キロ以上、往復だと61キロ以上乗れば元が取れる計算になります。
博多起点とすると八代までの片道、大牟田・小倉までの往復で元は取れます。
4・発売個所
「全国のJRの主な駅・JRの旅行センター及び主な旅行会社」となってます。
実際には「主な駅」というほど規模が大きくなくても、「みどりの窓口」がある駅であれば購入できます。
5・購入方法
窓口に行き「青春18きっぷをください」といえば購入できます。
または、割引乗車券などが購入できる自動券売機で購入することもできます
6・利用方法
・自動改札は通れません。有人改札に行き、青春18きっぷを提示してください。駅員さんはスタンプを押してくれますので、これでその日一日、普通列車に乗り降りできます。
・無人駅からはそのまま乗車してください。一応「車掌から日付を記入してもらう」ということにはなってますが、最近はワンマン列車も多いし、降りた駅で青春18きっぷを見せてスタンプを押してもらえば大丈夫です。
7・青春18きっぷだけで乗れるもの
①JRの普通列車
②JRの快速列車(新快速・特別快速その他の〇〇快速含む)
④災害・工事等でJRが不通時の代行バス
⑤一部の第三セクター(後述)
⑥一部の特急列車(後述)
上記、普通車自由席に乗ることができます。
8・プラス料金で乗れるもの
①普通・快速列車の普通車指定席
・瀬戸大橋線を走る快速「マリンライナー」や、関西圏の新快速、普通列車扱いの観光列車などに連結されている指定席車は座席指定券を購入すれば利用できます。
・ただし奥羽本線の青森~新青森間に限り、全車指定の普通・快速列車の普通車指定席の空席に指定席券なしで利用できます。
②普通・快速列車のグリーン車自由席
首都圏の普通列車に連結されているグリーン車自由席は、グリーン券を購入すれば利用できます。
ホームライナー・通勤ライナーなどは必要な整理券・ライナー券などを購入すれば利用できます。
④宮島航路
JR西日本フェリーの宮島航路は、令和5年10月1日より宮島訪問税100円が課税されます。宮島口桟橋で乗船前に支払うことになります。往路のみ課税され、復路には課税されません。
9・乗れないもの
①新幹線・特急列車
・特急券を別途購入しても新幹線や特急列車は利用できません
・一部区間を除く(後述)
②普通・快速列車のグリーン車指定席
指定席のグリーン車は利用できません。瀬戸大橋線を走る快速「マリンライナー」のグリーン車は指定席なので利用できません。
・JR四国の予土線列車や名古屋から伊勢へ向かう快速「みえ」なども第三セクター区間は利用できず、その区間の運賃を別途清算する必要があります。
・一部区間を除く(後述)
・有効な青春18きっぷを所持している場合に利用できる自社線内のフリー乗車券を発売している会社もあります(肥薩おれんじ鉄道、えちごトキめき鉄道など)
④JRバス
・JRであってもBRT以外の路線バスは利用できません
・JRバス関東の横川~軽井沢間も利用できません
⑤JR九州の国際航路
・宮島航路以外の航路は利用できません
⑥JR以外の私鉄・バス・航路
なお、普通列車の寝台車や急行列車も利用できません(現在、定期列車はありませんが制度上は残っています)
10・特急列車の例外区間
青春18きっぷでは特急列車には乗れませんが、下記区間では普通列車の設定がない、あっても本数が少ない等の理由で特急列車の普通車自由席を利用できます。
(上記区間で区間外を乗った場合は乗車全区間の乗車券・特急券が必要です。すなわち札幌から新得まで特急列車に乗る場合、札幌~新夕張間87.0キロの特急券・乗車券を買えばよいわけではなく、札幌~新得間174.6キロの特急券・乗車券が必要です)
(上記区間で区間外を乗った場合はその区間の乗車券・特急券が必要です。)
新幹線開業のため第三セクター化された路線からJRの支線が分岐している場合、下記の区間では第三セクターを利用できます。
・青い森鉄道 青森~八戸・青森~野辺地・八戸~野辺地
(上記区間では通過利用に限り利用できます。途中下車はできません)
・あいの風とやま鉄道 高岡~富山
・IRいしかわ鉄道 金沢~津端
(上記区間ではJR線への通過利用に限り利用できます。途中下車はできません。区間外を乗車した場合、乗車全区間の運賃が必要となります。)
12・北海道新幹線オプション券
本州と北海道の間は、かつては青函連絡船および海峡線で青春18きっぷでも行き来できましたが、新幹線開業後は利用できなくなりました。
救済策としてとして有効な青春18きっぷを所持している場合に限り、新幹線の「奥津軽いまべつ~木古内」および道南いさりび鉄道の「木古内~五稜郭」間を利用できるオプション券が発売されています。
・値段 2,490円
・一人一回片道限り、一日間のみ有効です
・新幹線の普通車指定席の空席を利用できます
・木古内駅以外での途中下車はできません
・津軽線の津軽二股駅が新幹線の奥津軽いまべつ駅への乗換駅となります
・新幹線で区間外を乗車する場合は乗車全区間の運賃・特急料金が必要です。
13・その他
☆季節をまたいでの利用はできません。例えば春季分が使いきれずに余っても夏季に使用することはできず無効となります。
☆払い戻しは未使用に限ります。一回でも使用した後は払い戻しできません。
☆なくした場合も紛失再発行の手続きはなく、後から出てきた場合も払い戻しはありません。
☆遅延・運休の場合も払い戻しや特急列車への振り替えなどはありません。
と、まあこんな感じです。
とにかく安いけど制約もまた多い感じですね。
コロナが流行する中ですが、昨年は各季とも通常通り発売されました。この夏も予定通り発売されると思います。
ご旅行の際はしっかり感染対策をしてお出かけください!
(令和5年3月一部改訂)
(令和5年9月一部改訂)
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