稲佐の浜 後編

出雲神話の伝承地を訪ねて 7 /青春18平成30・31年冬紀行 5日目

 

いったん表の道路に出て、県道29号を北に歩くこと数分、

 

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ここから「屏風岩」のほうに入っていきます。

 

 

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屏風岩

 

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この岩陰で国譲りの話し合いがおこなわれたそうです。

 


日本神話

 

アマテラスの命を受けて稲佐の浜に降りてきたタケミカヅチは、剣を逆さに立ててその刃先にあぐらで座り、オオクニヌシに日本国の主権を譲渡するよう迫った。

 

オオクニヌシは「二人の息子と相談します」と答えた。

 

オオクニヌシの子の一人、コトシロヌシタケミカヅチの姿におびえて「日本の国は天の神の御子に譲ります」と言って隠れてしまった。

 

もう一人の子、タケミナカタは「日本の国は父上が苦労して作り上げたものだ!それをいまさら譲れとは、とんでもない!」と、大きな岩を持ち上げてタケミカヅチを脅す。しかしタケミカヅチはにやりと笑っただけで何も答えない。

 

怒ったタケミナカタが岩を放り投げ、タケミカヅチの手を取った。次の瞬間、タケミカヅチタケミナカタを軽々と放り投げ、諏訪の国まで投げ飛ばしていた。

 


つまり話し合いなんてもんじゃない、恐喝です。

 

案内板には「戦うことなく笑顔で国譲りをされた」「和を尊しとする心」とありますが、実際は軍事力で脅され、高天原に屈服せざるを得なかったのですね。

 

理不尽なことであっても強いものに服従するのが「和を尊しとする心」なのでしょうか。それなら法も社会秩序も何にもいらないことになりますが。

 

では、屏風岩を離れて、横の細い道を歩いていきます。

 

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通りの角にあったちいさな祠、出雲大社境外末社の下宮。天照大神(あまてらすおおみかみ)が祀られています。


アマテラスは高天原の中心神、現在の皇室の祖先となる女神ですね。

一方で出雲神話においては日本の国を軍事侵攻し征服した神であります。

 

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さらに歩くと見えてきたのは

 

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出雲大社境外摂社の上宮。祀ってあるのは素戔嗚尊(すさのおのみこと)

 

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摂社ではありますが、楼門や拝殿を備えています。

 

スサノオオオクニヌシの6代前の先祖(古事記による。日本書紀ではオオクニヌシの父親)です。大変乱暴な神で父神・イザナギや姉神・アマテラスを散々困らせ、高天原を追放されました。しかし出雲の国に降りてからは、人々を困らせていたヤマタノオロチを退治した出雲の英雄です。

 

アマテラスを祀ってあるのは末社であり下宮、そこは小さな祠でした。アマテラスは天皇家につながる日本の祖先神なのだが、出雲では国を奪った侵略者なんです。

 

一方スサノオを祀るのは摂社であり上宮、楼門や拝殿もある、独立した神社にも引けを取らない立派な造りです。そりゃー、スサノオオオクニヌシの先祖神であり、ヤマタノオロチを倒した出雲の英雄ですから。

 

・・・扱いの差が露骨に表れていますね。

 

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拝殿。戸は閉められており、わきに小さな賽銭箱。

 

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本殿。
10月の神無月、出雲では神在月。ここに全国の神様がお集まりになるのでしょうか。

 

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さらに先に歩くと小さな境外末社があり、ここで表通りと合流します。

 

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出雲大社の駐車場まで戻ってきました。


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≪リンク≫

 

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