温泉の脱衣室には温泉の成分分析表が掲げられています。平成16年に起きた温泉偽装問題以降、循環・加水・加温・入浴剤の使用・消毒の有無なども掲示しなければならなくなりました。
ここにある「循環」って?
つまり浴槽のお湯を捨てずに、濾過してごみを取り除き、消毒して再び浴槽にそそぐ、というものですね。
反対の言葉が「かけ流し」、すなわち湧き出たお湯をどんどん浴槽にそそぎ、あふれ出たお湯は排水していく、というものですね。
どっちがいいか、と問われれば、そりゃーかけ流しに決まっています。
浴槽のお湯を使いまわしていると、せっかくの温泉成分もどうなるものやら分からない。消毒もしなければなりませんので、お湯はどんどん劣化していきます。
それに比べたら、かけ流しは新鮮なお湯をどんどん注ぎ込んでるわけだから比べ物にならない。
そうはいっても、温泉水は地下資源という一面もあります。湯量豊富でどんどん湧き出てくるような温泉ならいいのですが、一方それほどの湯量がないところもあります。そんなところで湯が足りないからと言ってくみ上げすぎるといつか枯渇します。資源を末永く利用するには、循環濾過という方式をとることもやむをえません。
実際、掲示には「循環している」と記載があっても、実際入ってみるととてもいい肌触りの心地いい温泉もあったりします。
ちなみにかけ流しといっても消毒してないというわけではなく、条例により塩素系消毒剤を投入しなければならないといったケースもあるようです。
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