温泉の成分表を見ると、泉質名にカッコ書きで「○張性□□性△△泉」と書いてあります。「低張性アルカリ性高温泉」とか。
この「○」の部分には、「低」「高」「等」のいずれかが入ります。
でも、低張性とか高張性とか等張性とか、いったい何?
これ「浸透圧」のことなんです。
じゃ、しんとーあつ・・・ってなんだ?理科の授業で出てきた気もするが・・・
つまり、濃い液と薄い液とを膜の両側に入れると、薄い方から濃い方に水分が移って釣り合いを取ろうとする現象らしい。ナメクジに塩をかけると、薄い方(ナメクジの体内)から濃い方(塩)のほうに水が出ていって死んでしまう。これが浸透圧の差、ということのようです。
これが、温泉に入った時も同じことが起きるようなのです。人間の体はナメクジのような粘膜でなくしっかりした皮膚に覆われてますので死ぬことはありませんが。
つまり、ヒトの細胞液を基準にして濃ければ「高張性」、薄ければ「低張性」、ほぼ同じ濃さならば「等張性」ということですね。
これも環境省の「鉱泉分析法指針」で基準となる値が決められております。
温泉の多くは低張性です。低調性温泉は水分が体内に浸透しやすく、このため長時間浸かってると指先がふやけてしわになったりします。
一方、高張性の温泉は温泉成分が体内に浸透しやすく、温泉成分による薬効効果が高い反面、湯あたりを起こしやすいそうです。
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