美祢線を行く 3 - 美祢線 710D 長門市~於福 -  / 青春18平成30年夏紀行 4日目


では、長門市より美祢線で南下します。

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長門市12時3分発、朝行き鈍行列車。キハ120の単行です。

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車内、気味ないオールロングシート
美祢線はこんな単行の気動車が1~2時間おきに行きかうだけの過疎ローカル路線です。

しかし時刻表の路線図を見ると、地方交通線を示す青ではなく、幹線を示す黒線で表示されます。運賃計算上も当然幹線として算定されます。

昭和56年(1981年)、赤字の累積に悩む国鉄は、それまで全国一律だった運賃体系を見直し輸送実績に応じて「幹線」「地方交通線」に分類し、地方交通線からは割増運賃を取るようになりました。
この時点で美祢線には多数の貨物列車が運転されていました。美祢で産出する豊富な石灰石宇部港まで運んでいたのです。この貨物運送により大きな収益があったため美祢線は「幹線」とされました。
しかし平成21年に石灰石輸送は廃止されました。

輸送実態に変化が生じても運賃体系は見直されることは無いため美祢線は今も幹線とされています。

ちなみに今はどうやって石灰石を輸送しているかというと、何と宇部興産は美祢から宇部港まで自社専用の私有道路を作り、道路交通法の適用を受けない巨大なトレーラーで輸送しているんです。
わざわざ専用道路まで作って鉄道から切り替えた理由が「昭和中期から後期にかけての国鉄の度重なる貨物運賃値上げや労働組合運動激化によるスト権スト頻発により、拠点間輸送の効率化と安定化の必要に迫られた結果(wikipediaより引用)だそうなので・・・国鉄はなんて馬鹿なことをやってたんでしょうねえ・・・

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自ら首を絞めて美祢線の貨物輸送を失ってしまった国鉄でしたが、経営が厳しくなり路線存続が難しくなると、困るのは地元です。
今、沿線自治体は少しでも乗客を増やそうと涙ぐましい努力をしているようです。

運転台後ろにぶら下がっていたこの「利用証明書」で沿線の観光施設の割引が受けられるそうなのです。一枚いただきました。

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列車は発車、山陰本線から分かれて進んでいきます。

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列車は少しずつ山の中に入っていきます。

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長門湯本駅。湯本温泉の玄関口ですが、観光客がこの駅を利用することは少ないでしょうね。

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その湯本の温泉街のそばを通ります。

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列車は短いトンネルを抜けながら進み、やがて分水嶺、全長1481メートルの大ヶ峠トンネルで越えていきます。

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トンネルを抜けると、列車は下り始めました。

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於福着、12時29分。
途中の小駅ですが、ここで降ります。

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跨線橋を渡り、駅舎内へ。

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駅待合室の掲示

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